①の時も話したように、わたしはあまりインターネットで田舎について調べませんでした。
よくないことばかりが目につくと思ったからです。
あとは「行ってみたらなんとかなるだろ〜〜」と楽観的だったのです。
新婚の時は関西の地方都市に住んでいたのですが、その後引っ越ししまして本格的な田舎すみました。
中古の家だったのですが、東京では考えられないくらいの広さでした。
わたしほんとうに単純なので、「となりのトトロ」みたいな家にすみたいと思っていたのですね。
それが叶いまして、ルンルンでした。
だけどね、やることがない。
引っ越しを経験したことがある人は当然だと思うのですが、知り合いがいっさいいません。
友達ももちろんいないですし、話し相手は文鳥しかいませんでした。
近所の方々は住む前から顔を合わせる機会があり、移住前はすごく優しかったのです。
でもすみ始めたら急に馴れ馴れしくなって、敬語も使わず、フレンドリーを超えている感じになりました。
なんかおかしいなぁと感じていたのです。それが確信に変わるとは。
すでに妊娠中の私。その頃はリモートワークもありませんでしたし、東京でやりがいを感じていたウェブデザイナーの仕事も辞めた後だったので暇でした。
それで暇だからお散歩でもしようかと思うのですが、歩いても歩いても田んぼなのですね。
何にもない。郵便局は割と近くにあったので、切手を買って集めたりしてました。
「家が広くて景色が綺麗で空気が美味しい。」って思っていた最初の気持ちは一か月もすればなくなってくるんですよ。
毎日まいにちこれが続くのかと思ったら、、、とても怖くなりました。
家に帰ると玄関に誰がおいたかしれない野菜があるんです。
「、、、、こわい!!!」だれがおいたか知らないものは食べられない。
東京に住んでる時黙って何かを置いていく人なんて居なかったですし、本当に怖かったです。
ある日一階窓を叩く人が。
トントントン、、。
なんだかホラーっぽくなってきました笑
ごめんなさい。でも実際はホラーより怖かったです。
それは近所の人だったのですが、町単位の電話帳があり、それを持っていました。
こんにちは。
電話帳をおもむろにひらくと数人の人の名前の上に赤線が引いてある。
「この人たちは付き合わない方がいい。変だから」
笑顔の奥様はそんなことを言いました。
「そうなんですか??」
小さな集落だったが、来たばかりで、誰のことがかわからない。
そしてその婦人はその電話帳をくれた。